『幻獣と動物を描く 精確な動物デッサンから生まれる空想上のキャラクター』

テリル・ウィットラッチ著/大久保ゆう訳    →商品ページ

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幻獣<クリーチャー>は好きですか?

私は大好きです。

ドラゴン、ペガサス、グリフォン、フェニックス、ケルピー、人魚などなど。誰もが知っているメジャーなものから、マイナーなものまで、神秘的で美しい彼らのことが私はとても好きです。彼らが空を飛んだり、走ったり、泳いだりする様を想像することは楽しいことです。空飛ぶ猫や、蹄を持った獣など、どこにもいないオリジナルの幻獣を思い描くのも心躍ることです。どんな世界、どんな場所で、どんな風に暮らしているのか。想像するだけでなく、描くことができたなら。

その想いを叶えることができるのがこの本です。そんな自分に都合のいい本があるのかと、最初は目を疑いました。ですが、ちゃんと存在するのです。

この本のいいところは、本当にどこかに存在しそうなほどリアルに描かれ、しかもその手法を見ることができるところです。骨や筋肉や内臓が詰まった生き物に見えるというのは凄いことです。動物デッサンと解剖図に基づいて描かれているためだと、本書をご覧いただければわかることでしょう。

もちろん画集としても楽しめます。動物も幻獣も作者がとても好きなのだということが、優しく愛らしいタッチから見て取れます。章ごとの作者の言葉も、ためになったり、頷けたりと読み応えばっちりです。この本を読めば理想の幻獣<クリーチャー>を描くことができそうな気がしてくるはずです。幻獣に興味のあるすべての方におすすめの一冊です。

幻獣<クリーチャー>を愛するすべての人に。この本(本書)はあなたのための本なのです。

芸術、コミックの描き方、映画の棚でも、幻獣に心惹かれる読者がいるところがこの本の居場所です。

第二弾『幻獣デザインのための動物解剖学』も好評発売中ですので、よろしくお願いいたします。

【p21 CHAPTER 2 より引用】

そしてクリーチャー・デザイナーとしてのわたしの責任は、架空の生命体を、観客が納得できるレベルにまで作り込むことだ。遠い遠い宇宙があって、ひょっとすると別の時空・次元にあるかもしれない惑星に自分がいるとしたら、確かに目の前にこういう生き物が現れるはずだ、と感じるほどのものを、だ。

営業部 ハラ

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